7.「そんなの上手くいく訳ないよ」――協力者は一人もいなかった。
お菓子を使ったノベルティの構想を練りはじめてからは、早速、タウンページを開いては電話をする日々が始まった。
協力してもらうお菓子メーカーさんを探すためにね。
当時は、まだ誰も知らない事業だから、
内容を知ってもらうために、必死に電話越しに話したよ。
「セールスプロモーションのノベルティ菓子の展開を考えているんです。」
「面白いパッケージに御社のお菓子を組み合わせたいんです。」
「なるべく小ロットから対応していただけないでしょうか?」
「例えば最低1,000粒くらいから。」
なんてね。
でも結果は、ほぼ全滅というくらい断られ続けたね。
電話口では、
「そんなの上手くいく訳ないよ。」
「そんな小ロットでは採算が合わない。」
「そんな手間ばかりかかるものはウチでは対応出来ない。」
とか言われてね。
面白いと言ってくれる人も少しはいたけど、
結局は「対応は難しいね。」になるし。
さすがに落ち込んだ。
でも、普通に考えたら、製造メーカーさんって、
いかに生産効率の良いものを大量生産するか、ということが主だから、
スポットの仕事だけに時間を取られたり、
工場のラインを切り替えたりすることはものすごく手間なんだよね。
まぁ、当然だよね。
でも、この頃から、
この先、必ず小ロットでの生産体制が組めなければ時代に置いてかれる…
逆に小ロットでの柔軟な対応が出来れば、
そこにビジネスチャンスが眠っていると思ってた。
絶対にチャンスだっていう気持ちがあったから、
どうしても諦めきれなかったんだよね。