19.人生初の血便
仲間が入社してパワーアップはしたんだけど、相変わらず自分は東京で朝から晩までとにかく走りまわって営業活動。
帰宅して、夜中に企画書作りや見積り資料作り、
仕事が決まれば生産を手伝うために名古屋へ戻る生活。
これはしばらく変わらなかったね。
むしろ、やりたいことがどんどん増えてよけいに忙しくなった。
そして、彼との初めての共同作業がこのピンクのカタログ。
お菓子の事業の第2弾カタログを作成したんだ。
自分が全体の構成、デザインの方向性、写真撮影、画像補正、コピーライティングを担当し、
彼がパッケージの形状、平面デザイン、ページデザインを担当した。
レイアウトを作っては、修正の繰り返しで、
ゼロベースから2人で約40ページのカタログを作ったわけだけど、
1ヶ月半くらい会社に泊まって作業していた。
冬だったから寒かったなぁ。
殺風景な倉庫のような事務所で灯油ストーブを焚いて、
ソファで仮眠して。寝る時間を削って仕事をしていた。
さすがに彼も途中でまいってしまって、自分も人生で初めて血便がでた。
数日前から少しずつ腹痛があったんだけど、ある日
明け方くらいに作業をしてたら、急に腹痛が酷くなって。
トイレに行ってパッと便器を見たら真っ赤でね。
必死すぎて自分たちの体がどうこうとか見えてなかった。
この頃は、大袈裟ではなく、カタログ一冊の内容、デザインも含めた全体のクオリティで、
事業の運命が変わると本気で思ってたからね。
とにかく良いものを作ることしか見えてなかったね。
カタログ作成は大変だったけど、その分成果も大きかった。
配布した展示会では大盛況で、約1700人もの人と名刺交換できたんだ。
この人数は最高記録。今でも、こんなに多くの人と名刺交換ができることはないよね。
このカタログがキッカケで、
現在もお取引をさせていただいているクライアントもたくさんあるし、
その他にも色々と得るものが大きかったな。
その後も彼と共同作業したカタログは、
第3弾のカタログをはじめ、10冊近くは作ってきた。
第3弾カタログ、他、実績カタログ(画像)